2011年12月26日

【B#11】2011年後半ベスト5~建築

毎年、テーマを2~3つにある程度しぼって、読書をしている。今年はモダンアート、建築。前半はモダンアートを中心に、面白かったベスト5を別のブログ記事でまとめた。

今年の後半は建築を中心に、いろいろと本を合計で約170冊近く読んでいるが、その中で建築にテーマを絞った場合に、以下の5冊が面白いと思った。

1) 内藤廣と若者たち―人生をめぐる一八の対話 東京大学景観研究室著

2) 小さな森の家―軽井沢山荘物語 吉村順三著

3) 共生のデザイン 禅の発想が表現をひらく 枡野 俊明著

4) 芸術(アート)のグランドデザイン 山口裕美著

5) 新・都市論TOKYO 隈研吾、清野由美著

まず最初に、年間を通じて、最も面白いと思ったのが、建築家の内藤廣氏が学生に向けて語った本。言葉一つ一つに説得力があり、深く考えさせられた。どう感性を磨くか?時代を読むには?想像力を養う意義。自分の言葉で語る大切さ。個性はどう身につくのか?ピーター・ドラッカーの本を読んでいるようだった。これはぜひ再読したいと思った一冊。

内藤廣と若者たち―人生をめぐる一八の対話

吉村順三氏が設計した軽井沢の家を紹介した「小さな森の家」。一つの家でこれだけいろいろな景色をみせてくれるのに驚くのと同時に、家の奥深さを感じた。自然の写真も素晴らしいし、建築家の考えも触れることができる。本当に心が動かされたし、是非、この家は一度見に行きたい。

小さな森の家―軽井沢山荘物語

枡野俊明氏の本は、仏教という非常にわかりにくいことを平易な言葉で説明している。この本を通じて、禅の考えがわかるのみならず、作庭や庭はどういった考えで作られるのかがわかってしまう。特に日本庭園について知りたい方にはオススメ。

共生のデザイン 禅の発想が表現をひらく

山口裕美氏は、主にアートについて、現代のアーティスト(名和晃平氏、奈良美智氏)、建築家(隈研吾氏)、コレクター(高橋龍太郎氏)、キュレーター(長谷川祐子氏)、経営者(福武綜一郎氏)など、合計15名のインタビューを集めた本。一つ一つの言葉が素晴らしく、印象に残る本だった。いくつか列挙すると。
「皆さんが好きとか嫌いという自分の価値観をちゃんと言える自己判断の習慣を言える自己判断の習慣を身につけるためにもアートは非常に重要だ」
「アートをみるためにはたくさん見なくてはいけない」「いいものを見るにはやはり美術館」
「芸術とか文化って、心が豊かになることですよ。水とか緑とか太陽がないと心が豊かにならないんですよ」「どんな本より大学の先生よりも自然に勝る教師はなし」

芸術(アート)のグランドデザイン

そして、友人から建築関係で非常に面白かった本の一つとして、薦められた「新・都市論TOKYO」。東京という都市はどのようにデザインされているのか?問題点は何か?今後どのようにしてよりよくしていけるのか?という観点で示唆の富むことが多く書かれていた。東京の都市としての見方を変えさせてくれる一冊。

新・都市論TOKYO (集英社新書 426B)

こう振り返ってみると、一冊一冊が、建築という本を読んでいるのだが、それぞれ心が動かされたのと同時に、自分の世界観を広げさせてくれることに気がつく。

来年は、インド(哲学を中心)と食をテーマに本を読む予定。どのような発見があるのか?楽しみ。