2014年10月26日

【W#46】読書から離れて

過去に、20〜30冊/月のペースで本を読んでいたが(年間で250〜300冊近く)、ここの3ヶ月間(2014年7月〜9月)必要に迫られない限り、本から離れている。世界一周や休業の間は今までとは違ったことをしたい、という思いがそうさせたのかもしれない。

読書家であり、ライフネット生命会長の出口治朗氏によると、教養を得るには人との出会い、本との出会い、そして旅の3つが大切なんだそうだ。

そのうち、読書が、旅や人との出会いに比べ効率的なのは、

  1. 何百年も読み継がれたもの(古典)は当たり外れが少ない
  2. コストと時間がかからない
  3. 場所を選ばず、どこでも情報が手に入る
  4. 時間軸と空間軸が圧倒的に広くて深い
  5. 実体験に勝るイメージが得られる

らしい。

私の読書観は、書く人との対話を通じて自分の考えを広げる手段の一つ。特に、年間のテーマを決めて(例、心理学、解剖学、歴史、日本文化等)そのテーマを深める読書を行う場合には、問題意識とともに自分の意見を深化させるのに役立つ。

出口氏が述べた3つの柱のうち、本から離れ、旅や人との出会いを楽しむことで自分自身が気づいたこととして、3つあった。

第一に、本から離れ、過去の読書体験を消化することで、発想が思い浮かびやすくなり、自分の考えを発信したくなった。例えば、トルコを旅している間、自分のiPad miniから電子化されたジム・ロジャース氏や塩野七生氏の本を手に取り、関心のある箇所を読むことで観光したい箇所も決めることができ、旅の臨場感が増した。おそらく、本は潜在意識に入って頭の中で発酵され、あるタイミングで異なる環境に身を置くことで、様々な発想や視点が出てくるのだと思う。

第二に、本を通じて内向きになっていた意識が、本を読まないことにより意識が外向きになったと 思う。旅も電車で聞こえる声、人と会っているときに話す内容、店に入っているときに店に売っているものへの興味、街に描かれている落書きなど等が増してい るように思う。また、人との会話からのヒントがより得られやすくなった。例えば、東南アジアで各国の状況やドイツでの車事情が日本と異なること等。東京から折角離れ、五感で外国を感じる場合には、身体内にスペースができて人との話や五感で感じる体験を通じて身体の中にすっと入ってきている感じだ。

 

第三に、確かにテーマを掲げて読書をしていたが、いろいろなテーマの本も読むことが多く、目移りする傾向もあった。本から距離をおいてみると、最初は自分の関心事がいろいろと浮かぶのだが、自分の考えを発信することを心がけると、だんだんと雑念が減っていき、自分の問題意識の絞り込みができてきた印象だ。今の自分にどういった本が必要なのか?どういう方向性を進んでいったらいいのか?わかったという感覚かもしれない。

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読書をすることは大事だが、メリハリも大切。読書をしない期間を設けて自省の時間を作ることも考えていってもいいかもしれない。