2015年3月4日

【R#72】Phase III(13)〜不安と安心

Phase IIIのトレーニングの半分が終わり、残りの4週間が始まった。今週からBody Blissという違う場所・環境でのトレーニングとなる。

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欧州ロルフィング協会(ERA;European Rolfing Association)の建物に比べ、周囲にはオーガニック専門店、アロマ専門店や飲食店、カフェが多数あり物を入手するのに困らなそうだ。

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環境が新しくなると世の中に対する見方や考え方が変わる可能性があり、楽しみだ。

さて、Phase IIIのトレーニングに入り、クライアントにセッションを行うようになったが、一つ心がけていることがある。セッションが始まる前に、今まで学んだ知識や経験を一度手放すために、頭を空にすることを心がけること。このことは、以前本コラムで取り上げた禅師の鈴木俊隆の「Zen Mind, Beginner’s Mind」の言葉の影響が強い(【RolfingコラムVol.18】参照)。

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以下紹介すると、

In the beginner’s mind there are many possibilities, in the expert’s mind there are few.

初心者の心には多くの可能性があるが、専門家の心には可能性がほとんどない。

そして、更に頭で物事を見るようになると、実際に見るものと違ったものになるということを以下のように語っている。

As soon as you see something, you already start to intellectualize it. As soon as you intellectualize something, it is no longer what you saw.

何かを見ると、知性が働き始める。知性で考えると、実際見るものと違うものになる。

知性で感じるよりも実際に見るものを大事にする。いわば知覚すること。どうしても頭・分析的な見方に頼ってしまうと、情報量が多くなってしまい、何を見ていいのか、わからなくなってしまう(知覚的な見方については【RolfingコラムVol.58】【RolfingコラムVol.60】参照)。

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ロルフィングを開発したIda Rolf氏は、’Rolfing and Physical Realities‘という本で、興味深い言葉をいくつか残している。知覚することに関しては、身体をウォーターベッド(ゴム製マットレスに水が入っているベッド)のような不安定なものだと表現した上で、

This is the problem, to get secure in an art where there is no security. Your security comes only from relationship. (略)All kidding aside, if I can get you to a place where you recognize the security of insecurity, you will have made that first step forward.

(意訳)安心できない不安定なもの(=身体)に対して技術という安心できるものに求めるのは、問題である。(略)冗談はさておき、安心できないものに対して安心感が得られるような場所に辿り着いたら、(ロルフィングの)第一歩を歩んだと思っていい。

So one of the things I’m trying to tell you is that here is only yourself and what you can learn to see & feel that will give you a certain security. I want to give you the feeling that it’s alright to be insecure.(意訳)いくつか伝えたいと思っていることの一つに、自分自身が頼りになるということ。自分自身が見ることができ、感じることができるものこそが安心感を与えてくれる。安心感が得られないといったことを感じることは全く問題ない。

と述べている。身体というのは、ある意味で変化し続けるものであり、正しい・間違いで判断できるものでもない。だからこそ、頭で蓄積した知識というものよりも、知覚や自分の身体内で感じることの方が大事になってくるように思う。頭を空にしてセッションに臨むことで見えてくることを今後とも書いていきたい。