【R#116】聴くこと・身体〜ヨガ、瞑想、靈氣

2015年4月14日帰国してから、約20人のタロットカードリーディングと約40回のロルフィング・セッションを行ってきた。今回は「人の話を聴く」際、タロット・セッションやロルフィング・セッションでどのような工夫をしているのか?自分の考えを整理していく上で書いてみたい。
【TarotコラムVol.12】で一度、話の聴き方について触れた。

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強調したのは、
相手には、最小限の情報を与え、相手が答えを出すために考える時間と心のスペースを用意する
ということ。そして、相手のことを完全にわかるという前提で接するのではなく、「全くこの人(相手)については私は分かっていない」という新鮮な眼(私は心がニュートラルな状態と表現)が前提だということを紹介した。
ロルフィングやタロットでコミュニケーションをとっていると
「自分はこの人のために役立てよう」
「この人にどういった情報を与えたらいいのだろうか」
「こういった情報を与えたほうがいい」
といった考えが思い浮かぶ。現に、今回も必ずと言っていいほど様々な考えが出てきた。その場合には、自分の内面に入りすぎと考えていいと思う。いわば自分の考えと他人の考えの区別ができなくなってしまう状態。結果、相手がどのようなことを考えて、どういったことを課題を持っているのか見失ってしまう。
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ロルフィング・トレーニングでは、身体観察を行う際には
目に頼り身体を観察すればするほど情報量が増えてしまい大切なものを見失ってしまうことがある
ことを取り上げた(【RolfingコラムVol.52】参照)。

情報量が多すぎると、ロルフィングの技術について様々なことを学ぶので、その人を見ることをせず技術偏重に走って、結果的にその人のためにならないセッションになってしまう。対策は、目的をはっきりさせながら、情報を絞り込んでいくことだ(【RolfingコラムVol.55】参照)。それをトレーニング期間中は、Less is Moreと表現。最小限の施術で最大限の効果が得られることへつながる。

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これは、人の話を聴くときも同じこと。その場合には、相手が自分の内面入り、自分で解決策を見つけ出す手助けをすることが重要。できるだけその人の話を聞いて、相手のガイド役となることだ。
会話に集中し
「気になったことを質問すること」

「直感で思い浮かんだことを問いかけてみること」
を行うこと。その結果として、情報が自然に絞り込まれていき、見えてこないことが見えてくるようになる。そして、相手が、自分の言葉で自分の状態を語り、必要とする解決策を自分で見つけることができれば大成功といえる。
Holding The Sky
このように考えると、自分の内側に入りすぎないため、そして相手と対峙する時の外側の情報に振り回されないためにもニュートラルな状態を心がけることが肝心だ。自分の内面をしっかりと見つめる上で、身体を調っていることが一つの手助けとなる。
なぜ、自分の身体を調えることが、重要かと感じたかというと、人の話を聴いていると、予想以上にエネルギーが使われるからだ。そして、自分の内側がしっかりと見えている状態で、相手にも入りやすいスペースを作ること、その上で、相手の中にもしっかりと飛び込むことで情報をキャッチするという、自分の外側とのバランスが調っている必要があるとわかってきたからだ。
考えてみれば、その対策としてここ1年、ロルフィング、ヨガ(【YogaコラムVol.10】参照)、瞑想(【TarotコラムVol.9】参照)、靈氣(【RolfingコラムVol.115】参照)などを通じて、身体をどのように調えていったらいいのか?探っていった年だった。
結果として、ヨガやロルフィングを通じて、自分の身体の緊張がどこにあるのか?わかってきて、自分の身体の状態を把握。瞑想を通じて、自分の内面に入りすぎないような方法を学び、靈氣を通じて、外側に意識に向けすぎないよう、そして自分の内側にいかにして戻ってきたらいいのか?そのさじ加減がわかってきた。
そのため、以前は話を聴くことで多くのエネルギーを使っていたのだが、最小限のエネルギーで済むようになった。

心をニュートラルというのは、いわば意識が内側と外側にバランス良く同時に向いている状態。ロルフィングやタロットでいいセッションになることを考える上でも大切にしていきたい考えだ。