【R#127】SPTの実践から(1)〜ソースポイントと直傳靈氣〜どのように使い分けているのか?

SPT(Source Point Therapy)・Module 1のトレーニングを参加してから2週間が過ぎた(トレーニングの模様については1日目は、【RolfingコラムVol.120】、2日目は、【RolfingコラムVol.121】、3日目は、【RolfingコラムVol.122】を参照)。大阪から東京に戻ってからは、ロルフィング・セッションにて、SPTの手技を取り入れるようになった。
2015-08-26 18.50.11
驚くべきことに、自分も受けたことが何度かあるのでわかるのだが、より身体が統合されていることがクライアントを通じて実感が出来ること。しかしながら、一方で、解剖学を学ぶことがより一層重要だということに気づかされた瞬間でもあった。
SPTインストラクターの佐藤博紀さん(以下ヒロさん)が、トレーニングのときに、 SPTに必要なブルー・プリントをダウンロードしたらそれに委ねることについて述べていた。ブループリントというのは、身体に必要な「健全」な情報のこと。SPTの成功の秘訣は、「健全」という言葉についての理解だという。なぜならば、「健全」について、言葉として理解が深まれば深まるほど、セッションがよくなるからだ。
2015-06-10 18.31.35
SPTの手技は非常にシンプル。誰でも実践できるのでやりやすい。ただし、予期せぬ形で変化が起きるため、自分を見失うこともある。要は、変化をどのように理解し言語化するかが、その後のセッションにおいて重要。そういった意味で、今後解剖学の知識がより必要になるということもわかってきた。
また、解剖学の知識を通じて
「観察力を向上させるため」
という意味もある。
もちろん、解剖学及び知識を持つことのリスクも当然ある。それは、ミュンヘンで学んだロルフィング・トレーニングのPhase IIで学んだことでもあるが、その知識が深まれば深まるほど逆に介入したくなるという気持ちだ。
ヒロさんがいうように、知識を得つつ、プロセスに委ねるのか?そのバランス感覚こそ、SPT、ロルフィングのセッションの成功があるのでしょう。
今後とも解剖学の教科書は見返しながらセッションの内容を深めていきたい。
もう一つの気づきとして、靈氣とSPTとどのように使い分けるか?についてだ。そのことも少し書きたい。
SPTも靈氣(ここでの靈氣とは、直傳靈氣のことで【RolfingコラムVol.107】参照)というのは身体に触れることなく身体へアプローチできるという特徴がある。SPTと靈氣の2つの手法を同時にセッションに取り入れての印象としては、双方とも使っているときに意識する必要があるということだ。
business_cooperatin
SPTは、ブループリントの意識を持つことで、手の平を点として使うケースがほとんど。結果として身体の全身がその意識に基づいて、自然と動き始め整っていく。整い方は、身体全体のバランスを取り戻したいときに威力を発揮する。SPT使用の際、エネルギーを使うという感覚ではなく、委ねるという感覚が強い。
b30a52_2b11876b968742ea96a1353ea3e391c1.jpg_srz_p_262_305_75_22_0.50_1.20_0.00_jpg_srz
靈氣は、頭頂から足にかけてエネルギーが流れているような意識を持つようになると、手から靈氣が自ずと靈氣が出てきて、靈氣特有の手の温かさも現れていく。その際に、使用するのは手の平全体。全身へのアプローチというよりも問題点を見つけられた場合の局所対処に威力を発揮する。そして、靈氣使用の際は、委ねるというよりも、エネルギーを使う感覚が強い。
sun in hands
最後に、SPTはイメージを使って自分の身体へ伝えることもできる。自分に応用することで、例えば、肩こり、首こりにも有用だけではなく、瞑想の姿勢にも応用が可能。身体への意識を向けることなく整うところがすごいところだ。また、ヨガのポーズをとる際にもSPTは応用可能で、よりメリハリのついた身体の使い方をとることができようになっている。
これからSPTを通じてどのような学びがあるのか?今後とも発信を続ければと思う。