2015年11月13日

【B#30】フィードバックと強み(1)〜自分の強みは、行動を知ることから

ビジネスにおいて「フィードバック」という言葉を初めて知ったのは、ピーター・ドラッカー(1909年〜2005年)の著作を通じてだった。

ドラッカーによると、知識を使って成果を上げていく知識労働者の寿命は、約50年といわれる現代。それに比べ、成功している会社の寿命が30年だという。そのため、自分で自分のキャリアを管理するスキルが重要となる。

確かに私は過去に4つの大学と5つの民間会社に所属した経験からすると、自分の能力は自分で管理=SELF MANAGEMENT、特に「自分の強み」を把握することを大事にしてきた。

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ドラッカーの言葉に直に触れた方がいいので、「明日を支配するもの」から引用してみよう。

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「知識労働者(注:知識に基づいて成果を上げていく労働者)自身が、仕事が何であり、何でなければならないかを明らかにしなければならない。それができるのは知識労働者自身である。知識労働の生産性の向上をはかるには、知識労働者に対し、行うべき仕事は何か、何でなければならないか、何を期待されているか、仕事をすする上で邪魔なことは何か、を問うことが必要である」

誰でも自分の強みはわかっていると思う。大抵が間違いである。知っているのは、強みよりも強みならざるものである。それでさえ間違いのことが多い」

何事を成し遂げられるのは、強みによってである。弱みによって何を行うことはできない。もちろん、できないことによって何かを行うことなど、とうていできない」

「今日では、選択の自由がある。したがって自らが属するところがどこであるかを知るために、自らの強みを知ることが必要になってくる」

「強みを知る方法は一つしかない。フィードバック分析である。何をすることに決めたならば、何を期待するかを直ちに書き留めておなけなければならない。そして9ヶ月後、1年後、その期待と実際の結果を照合しなければならない」

「この手法を実行に移すならば、2、3年の短期間に、自らの強みがなんであるかが明らかになる」

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このことの本当の意味を知ることができたのは、半年前に受けたロルフィング・トレーニングにおいてだった(学んだ内容は【RolfingコラムVol.37】参照)。

スキルを磨く上でフィードバックが必要であることや、自分のことを客観視できないと、等の認識だけではなく、自分や相手へのフィードバックというのは伝え方を含めた方法論を学ばないと、自分のエゴが入ってくる可能性が高い。エゴが入ると、強みではなく弱みに焦点を合わせたものになってしまいがち。人間はいいところよりも悪いところに目がいくから。

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そのため、

なぜ、フィードバックを行うのか?

という発想で考えることになる。

結果的に、有益な助言を提言形式で、例えば「一つの考え方があるけどどうかな?」という形で伝えることのみならず、相手にその考え方を理解させるためのスペース=間も与えることが効果的なフィードバックの秘訣になる。

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特に相手に考えるスペースを与えることは軽視しがち。理解度が人によって異なることがあるし、学ぶ際の学び方(聞いて覚えるのか?書いて覚えるのか?見て覚えるのか?)で、どの五感をつかって学ぶのか?が人のよって違う。

そして、学び方が一人一人違う以上、提言は具体性に欠ける可能性が高い。そのため、言葉が曖昧になるというケースが多いと考えた方がいい。

これについて、興味深い記事がTwitterに公開されていた(「指示待ち人間がなぜ生まれるのか?」)

優秀な人間であっても指示というものは曖昧な性質である以上、部下が額面通り受け取るとは限らない。しかも、部下がしっかりと考えた上で行動しても、基準が異なり、要求度にギャップがうまれた場合には、

「「あのとききちんと指示しただろう!なんで指示通りやらないんだ!そもそも少し頭で考えたら、そんなことをするのがダメなことくらい分かるだろう!」

となる。

そのため、優秀な人間であればあるほど、この本質を理解しなければ周囲にYESの人間で占めるようになっていく。

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ロルフィング・トレーニングを受けた後からは、自分に対して「弱み」を指摘してくる人間のアドバイスは、どんなに偉大な指導者から受けても、一度お話しは伺うが、最終的に、自分の行動の指針としては従わないように心がけるようになった。

要は、自分のことは自分で責任を取ることが重要だと思う。人に助言を与える立場にいることを勘案し、自分へのフィードバックや他人へのフィードバックを行う際には、是非とも上記に挙げた点に注意していきたい。

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