2016年7月8日

【B#35】逆境に立ったら手に取ってみたい本(1)〜原点に立ち返る+できることをすること

大学院から社会人の時代にどのような履歴を経てきたのか?については、二回に分けて書いた。

逆境からどう乗り越える(1)〜自分と向き合う

逆境からどう乗り越える(2)〜答えは自分の中にあること

大学・大学院に在籍した20代。

周囲の人たちに自己開示をし、いろいろな人に相談するようになった結果、少しずつ立ち直るきっかけが与えられたと思う。

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並行して、様々な本も手に取って行ったが、本からも学ぶことが多かった。

当時、Evernoteといった便利がツールがなかったので、ノートに本で印象的な箇所をメモすることで自分の言葉として消化していった。

当時であった本のうち代表的な3冊紹介したい。

1冊目はミッチ・アルボム著の「モリー先生との火曜日(Tuesdays with Morrie)」

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ALS(筋萎縮性側索硬化症)に侵され、死が間近に迫ったモリー・シュワルツ教授(モリー先生)と教え子のミッチ・アルボム。モリー先生が亡くなるまで、教え子のミッチに何を伝えたかったのか?その言葉一つ一つが心に強く残った一冊。

「人達は愛に飢えているから、他のもので間に合わせているのだよ。物質的なものを抱きしめて、向こうからもそうされたい。だけど、それはうまくいかない。物質的なものは愛や優しさの代わりにはならない。友情に代わりにはならない。

金は優しさの代わりにはならない。権力もそう。死を目の前に控えてここに座っている私にいえることは、金や権力をいくら持っていても、そんなものは探し求めている感情を与えてはくれないということ。それを一番必要としているときにはね。

では本当に満足を与えてくれるものは?

「自分が人にあげられるものを提供すること」だ」

人生を見つめ直し、原点に立ち返る上でいい一冊だと思う。

2冊目は、伊藤肇・城山三郎の対談を一冊にまとめた「サラリーマンの一生

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ビジネスマン向けに中国古典をわかりやすく伝える上で定評のあった伊藤肇氏(残念ながら若い時に亡くなる。代表作として「人間的魅力の研究」等)と組織と人間について様々な作品を残した城山三郎氏。

その二人によるサラリーマンとして生きていく上でどういったところを注意すべきかを読書の効用を含め紹介している。

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例えば、

「サラリーマン社会は、人間関係で仕事をするんだという、そのことを根底から理解しておかないと、能力のあるなしや、好き嫌いで相手を選り好みしていたら、自分の限界がすぐ出てくると思うのです。

限界が出ると同時に、自分で自分の枠を狭めるというか、終いには自分の首を絞める結果になりかねないね。多分、エリートが自殺しちゃうのも、それなんだろうな。

と同時に、人間関係の財産を大切にすること。こういうことは、サラリーマンとしてというより、人間として成長するために、絶対に不可欠ですね」

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や、

「若い人などから悩み事を相談されると、

私は、

「君たちだって、今までにいろいろな問題が片づいていなければ、今頃は自殺しているだろう。片づいているからこそこうして生きているのだ」

という。失恋、病気、家庭のトラブル、仕事上の問題など、どんな難問でも解決され、片づくものだ。しかし、大事なのは、それらの問題に対する取り組み方、心構えだ」

といい、

「ベリクソンではないが

「問題を出す事が一番大事だ。問題をうまく出せば、それが答えだ」

という。これは味わうべき箴言だ」

等。

当時、大学という閉鎖された組織の中に生きて、どのように生き残っていったらいいのか?迷っていた私には響く言葉がいくつかあって、今でもたまに見返す一冊だ。

3冊目は「現代の覚者たち

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私の尊敬する先生の一人である森信三先生。伝記作家の小島直紀氏の作品を通じて知り合い、「修身教授録」を読んで深く感銘を受けたのを記憶に残っている。その人を含め、7名の方が対談という形にしたのが、「現代の覚者たち」。

世でいう成功した人たちが晩年考えたことを率直に言葉にしており、言葉一つ一つが奥深い。

例えば、

「本当に偉大だなと思う人には、みな平凡さがある。平凡に鍛え上げて、偉大にしている。そう思うのです」

「人を育てる秘訣。ほめること。だが、やっぱりほめ方というのは、やっぱり、自ら鍛えた人でないとだめですね」

「才能を創るには?もっとも大切なことは、何度も繰り返してやる、ということです。身に付くまで何度でも、繰り返してやる」

「要領がわるいかもしらんが、これこそが本物であるということの証拠であって、そこにあなたの魅力があるのです」

森信三先生については、

「天分や素質に心を奪われて嘆くよりも、自己に与えられたものをぎりぎりまで発揮実現することに全力を尽くすことこそ、より大事ではないでしょうか。

森 結局、能力は劣っても、真剣な人間の方が最後の勝利者になるようです。

あぁ、真剣な人のほうが。

森 とにかく、人間は自己に与えられたものを十二分に生かして実現することこそ、人間の生き方の根本信条でなければならないと思うのです」

といった前向きな言葉を発し、誰でも実行できるように行動を促していただけるので、当時、人格者からの言葉として逆境を乗り越えるのに、手助けしてくれた一冊になったと思う。

以上、3冊。もし逆境に立っている方がいらしたら、是非とも勧めたい。