2016年11月30日

【B#43】生産性を上げること〜イノベーションとリーダーシップ

2016年11月29日に伊賀泰代氏の「生産性」を読み終えた。

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生産性とは何か?なぜ、日本では生産性が低いのか?生産性を高めるためにはどのような取り組みが必要なのか?コンサルタント出身ならではの文章のわかりやすさで解き明かしていく。

そして、伊賀氏が人事出身ということもあり、人事採用、キャリアからの視点があるので、自分が提供している自分軸セミナーにも活かせる内容満載だ。

今回は生産性とは何か?イノベーションとの関係は?そして、リーダーシップについての3つの視点から紹介したい。

「成長するとは生産性を上げることである」

ということを明確にした上で、成長するとは、新たな知識を身につけることや、語学力を向上させることではなく、知識を駆使して仕事の生産性を上げることができたかどうか、で判断すべき。

という問題意識で、話は進む。

伊賀氏の生産性の定義は明確で、

「アウトプット」(得られる成果)÷「インプット」(投入した資源)

すなわち、生産性を上げるためには、「成果を上げる」か「投入する資源量を減らす」という2つのアプローチが必要となる。

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そこで、改善と革新という2つの視点で生産性を上げる方法について紹介する。

印象的だったのは、イノベーションを生み出すためには、生産性を上げることが大事であると強調していること。

生産性を上げることで、イノベーションに必要な2つの要素、「Time for Innovation」と「Motivation for innovation」が生み出されるという。

社員が残業や作業に追われると、新しいアイデアを試す機会が奪われる、そして気持ちに余裕が出てこなくなる。生産性が上がり、作業効率が上がることで、余裕時間が捻出されることで、ワークライフバランスやイノベーションのために時間=Time for Innovationが使えるようになる。

ここで思い出されるのは、Googleの人事トップのラズロ・ボックの本ワーク・ルールズ!―君の生き方とリーダーシップを変える」。

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同書では、スリーエムが65年以上にわたって、職務時間の15%を社員に自由研究時間とした与えることで、ポストイットが生み出されたことを紹介。Googleでも、勤務時間の20%は自由時間に割り当てられたこと。その結果として、Gmailが生まれたことを取り上げている。まさに、これらは生産性が上がっていないと取り組めないことである。

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もう一つのイノベーションとしては、「何としてもイノベーションを生み出すことが必要だ」というモティベーション=Motivation for Innovation。人は、技術的なイノベーション(画期的な技術の発見、発明など)に目が行きがちだが、非技術的なイノベーションもあるという。例えば、「貨幣制度」「裁判制度」「株式会社」など。これらのイノベーションも社会を大きく変える。こちらの方は、世の中にある具体的な問題を解決するために、誰かが、制度化することで実現する。

ここで必要になるのが、

「問題意識=問題設定力」

「画期的な解決法への強い希求心=問題を解決したという強い気持ち」

卑近な例だが、個人事業主として活動する際には、時給発想で物事を進めていくと、途中で壁にぶつかる。というのも、2倍、3倍働くと疲弊していくからだ。今の時給よりも10倍稼ぐためにはどのようなアイデアが思いつくのか?これもMotivation for Innovationという思想抜きでは思いつくことができない。私が、バックエンドの自分軸セミナーを思い浮かべたのも、ロルフィング10回セッションを終えた方に何か提供するものがないか?という考えがあったからだ。

興味深いのは、伊賀氏は、生産性を上げるためにはリーダーシップが必要で、

管理職の定義も

「チームの生産性向上のためにリーダーシップを発揮すること」

としていること。

リーダーシップについては「採用基準」に詳細が書かれている。

 

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コンサルタント会社で採用についてどういった人材が求められているのか?についての本だが、ロジック思考が採用において重要視しているではないか?という内容の本だと予想していたのが大間違いで、採用の際にはリーダーシップが重要であるということ。が述べられているところ。

現代様々な問題があり、問題解決能力が必要とされるが、それよりももっと大事なのは他人を巻き込んで解決するための真摯な姿勢、すなわちリーダーシップとなる。

そして、リーダーシップを養い、その能力を発揮するために必要なのは、目標を掲げ、先頭を走り、決めて、伝えることなんだそうだ。

リーダーシップについて思い出される本として、元世界銀行の西水美恵子氏の「国を作るという仕事

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日本人、女性いずれも初めて世界銀行副総裁となった人物が貧困との闘いや現場に根ざした国づくりをしていく上で、どのようにリーダーシップを発揮してきたのか?ということを、具体的な例がリーダーの人間関係を中心に書かれている。

特に冒頭の世銀を務めるきっかけとなった「はじめに」に書かれたナディアとの出会いのエピソードを通じて、どのように貧困の世界と取り組むのか?伊賀氏の掲げている方法論を地でいく生き方をされており、ぜひ、リーダーシップを考える際に手にとっていただきたい一冊だ。

個人として活動してから、約1年半(2016年11月30日現在)。生産性を向上させることで、様々なメリットがあることが実感を通じてわかってきた。これからも、個人としてキツキツにスケジュールを埋めることを心がけるのではなく、ある程度余裕をもって、イノベーションを考えながら、仕事に取り組めればと思っている。

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