2016年12月4日

【B#44】「文章を書く」ための学べる3冊の紹介

文章を書く作業は、質よりも量が大事だという考えを持っているが、語彙を増やすためには、本を読むことも大事になってくる。

今回は、文章の書き方について今まで出会ってきた本から紹介してきたい。

書き方全般についてどのようなことを知っている必要があるのか?文章入門として1冊をあげるとしたら、木下是雄著の「理科系の作文技術」を薦めたい。

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理科系向けに書かれているが、一般的に仕事で「相手に物事を伝えていく」必要のある職業の人たちならば誰でも役立つ内容になっている。

仕事のためにどのように文章を書いたらいいのか?

詩、小説、戯曲などの文学作品になくて、仕事の文章にあるものは何か?

という観点から話が進む。

「それは読者に伝えるべき内容が事実(状況を含む)と意見(判断や予測を含む)に限られていて、心情的な要素を含まないことである」

その上で、事実や状況のことを知識、情報とすると、

「(理科系の)仕事の文章は情報と意見だけの伝達を使命とする」。

と簡潔にまとめている。

木下氏が考える文章というのは下記の構成を持ったものになる。

1)主題について述べるべき事実と意見を十分に精選し

2)事実と意見を峻別しながら、順序よく、明快、簡潔に記述する

このように明確に定義されているので、その後のノウハウが分かりやすく紹介されている。

では、具体的に「どのように書いたらいいのか?」については、2冊目のスティーヴン・キングの「書くことについて(英語版は「On Writing」)」を薦めたい。

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「文章を書く」には自分を表現するための「道具箱」(TOOL BOX)を整えることが大事だと述べた上で、語彙力を養うためにも

「たくさん本を読み、たくさんものを書くこと(Read a lot and write a lot)」

が大事だという。

その上で文法を大切にすること(主語と動詞の関係の意識、受動態の文章や副詞を使うのを避けること)、恐れを少なくすること(悪い書き方は恐れがある)、段落単位で考えること、文書の書き方の本質を理解すること(類書を手にとって読んでみること)、等

他にも(下記は原書からの私の翻訳)

「何を書いてもいいが、真実を書くこと」

「小説の役割は嘘の中に真実を見つけること」

「よくわからないが、読み手は仕事について書くと喜ぶ」

「レクチャーするのと、それを使って物語にするのとでは大きな違いがある」

「小説は3つの部分から成り立っている。地点Aから地点Bへ話を進ませ、地点Zまで話を進ませるストーリーと説明と会話」

3冊目は、書くネタをどのように発想するのか?それについての適切な本は、村上春樹氏の「職業としての小説家」。

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村上氏はスティーヴン・キング氏同様、文章を書く上で大事なのは、

「文章を読むこと」

を強調した上で、小説を書く(「=ものを書くこと」が含まれている)際には、

「周りにいる人々や、周囲で起こるいろんなものごとを、何はともあれ丁寧に、注意深く観察する。そしてそれについてあれこれ考えをめぐらせる。しかし「考えをめぐらせる」といっても、ものごとの是非や価値について早急に判断を下す必要はありません。結論みたいなものはできるだけ留保し、先送りするように心がける。大事なのは明瞭な結論を出すことではなく、その物事の在りようを素材=マテリアルとしてできるだけ現状に近い形で頭にありありと留めておくことです」

早急に分析する癖のある人は、評論家、ジャーナリストに向き、小説家に向かないと述べる。

そして素材とは?

というと、

「あれっと思うような、具体的で興味深い細部です。できればうまく説明つかないことのほうがいい。理屈と合わなかったり、筋が微妙に食い違ったりすること」

逆に、スマートでコンパクトな判断やロジカルな結論は小説を書く際には物語の流れを阻害するというのだ。

「脳内キャビネットに保管しておいた様々な未整理のディテールを(村上氏はそれを「イマジネーションと表現)、必要に応じて小説の中にそのまま組み入れていくと、そこにある物語が自分でも驚くくらいナチュラルに、生き生きしてきます」

考えてみれば、私も物を書いたり、セミナーで情報を提供する時、当時役立たない情報であっても、本をたくさん読んだり、様々な失敗体験を経ているので、書く時は、それを思い描きながら、一つの物語にしている。その際に、あまり判断したり、分析したりするというよりも読み手に判断を委ねさせるという方法をとっている。その方が、相手にスペースを与えることになり、より伝えやすいと考えるからだ。

ぜひ、文章の書き方について迷う場合には、上記の3冊を手にとってみることをオススメしたい。

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