2017年12月28日

【B#83】コスモロジーの心理学(2)〜究極の自信とは何か?

前回に続き岡野守也さん(以下岡野さん)の「コスモロジーの心理学〜コスモス・セラピーの思想と実践」を紹介したい(「コスモロジーの心理学(1)〜なぜ宇宙の歴史を知る必要があるのか?」参照)。

前回の本コラムで触れたが、

現代の人たちは

「自分が一番大事だ」

と思っているのだが、一方で「死んだら無になる」と考える人が多い。

その結果、自信を持ちたいと思っていても、肝心な自分はやがて無になってしまうため、

「どのように自信を持っていいのか?」

わからなくなってしまう。

そして、宇宙の進化の歴史やコスモロジーについて触れた。

今回は、どのようなコスモロジーを持つべきか、そして自信とどうつながるのか?について書きたい。

現代人は、「自由競争」にさらされ、子供は成績(偏差値)、大人は業績(経済的業績、個人業績等)という形で他人と「比較」「優劣」を競う。

このことは「相対評価」と呼ばれ、他人の判断軸で物事を捉え、自信を持つ・持たないが決まると考えている。

岡野さんは、他人の軸に振り回さなれない「絶対評価」で自信を測ることの大切さを述べた上で、自信について以下の3つを取り上げている。

1)事実に基づいた「自己肯定・自己承認・自己受容」

2)「自己承認」=「自己能力感」(「私は〜ができる」という感覚)と「自己価値観」(「自分には価値がある」という感覚)

3)「他者承認」=「他者肯定」「他者受容」=「お互いに認め合うということ」

ポイントは、

「自信とは自己承認と他者承認がしっかりとバランスよくある状態である」

ということだ。

1つ1つ見ていく。

第一の事実に基づいた「自己肯定・自己承認・自己受容」を考える際、考慮すべきこととして、一人一人が必ず宇宙から何らかの能力を長所が与えられているという点。例えば、呼吸・摂食・消化能力を持たなければ、生きていけない。そのようなことに気づくことで、誰でも「本当の自信」を持てるようになるという。

本書では能力をリストアップすることも書かれていたが、

以下の元気が出る5つの質問は効果的だと思った。

1)どんなに小さくてもいい、最近私が成功したことは何か?

2)どんなに小さくてもいい、自分のいいところは何か?

3)どんなに小さくてもいい、自分にはどんな能力があるだろう?

4)多い、少ないは関係なく、私は誰を愛していて、誰に愛されているだろう?

5)わずかでもいい、私は何・誰に感謝できるだろう?

第二の「自己承認」、「私は〜ができる」という感覚は、

「心の中で見る自分が描いた見られる自分のイメージ」=「セルフ・イメージ」

に近い感覚で、「セルフ・イメージ」を元に、「私は能力のある人間」「私は人から愛される人間」と心の中でおしゃべり(内的会話)=セルフ・トークをするようになる。

ポジティブであれネガティブであれ、イメージとトークは無意識に循環化してしまう。そして、一旦循環に入ると抜け出せなくなる。

本書では、セルフ・トークの中に出てくる言葉を1つ1つを見ていくことを勧めている。大抵ネガティブな言動の場合には、物事を決めつけ、一般化し、大げさな偏った非論理的、非合理的な思考に陥っている。

否定語を事実ベースの肯定語に以下の質問を問いながら考えていくことが大事だと述べている。

個人的には、

「必ずポジティブな循環に戻すのだ」

と決意した上で、

イハレアカラ・ヒューレンの「豊かに成功するホ・オポノポノ」(「宇宙にゆだねて人生を楽しむ」の関連本(3)〜「引き寄せの法則」と「ホ・オポノポノ」参照)

斎藤一人さんの「神様に上手に助けてもらう方法

で述べているようなポジティブ思考に変わる「言葉」「祈り」を取り入れると効果があると思っている。

例えば、人間関係に対しては「ホ・オポノポノ」で述べられている「愛している」「ありがとうございます」「許してくだい」「ごめんなさい」を。

対処できない時には「大いなる叡智」に「助けていただきありがとうございます」という言霊を使う等。

第三の他者承認。自分だけを肯定するだけではなく、他者から肯定・承認・受容のみならず、他者を肯定・承認・受容すること、お互いに認めることが大事になる。

本書では、他者承認に関して、

人に評価してもらえるように

1)人に気に入られるような言動をすること

2)愛されたかったら、愛されるような言動をすること

と言動について述べているところが面白い。

確かに、私自身、出世する人を何人か見ているが、アメリカに在住する日本人は、アメリカの企業で成功する秘訣は、ドレスコード(どのような服装か?靴やスーツをどう仕様するか?等)、アメリカ人幹部が使う英語を身につける(言動)、楽観的な言語を使う(アメリカ人に愛される)と言ってた。

宇宙の長い進化の歴史(「コスモロジーの心理学(1)〜なぜ宇宙の歴史を知る必要があるのか?」参照)からみると、能力というものは全て宇宙から授けられているということ。

岡野さんは、

「自己価値観」の「価値」を現代人は

自分の価値は自分がどれだけ「売り」があるか=他人から見た「比較価値」

によって判断されるという考えがちだが、

私にある私が生きる上での能力や長所は全て「使用価値」のあるもの。お金に換算されなくても「価値」として残る。そして、「価値」よりももっと深い意味を持つ「意味」から「価値」を探っていくと、

「心が肯定的なことを感じる体験」

に行き着く。

そして、意味のある体験ができるかどうか、それは他者(自然、他人、宇宙等を含む)と自己が繋がった状態で起きることが多い。

恋愛、何かを発見した喜び、自然を感じる時の喜び等、それを「共感」「感動」という用語で岡野さんは述べているが、宇宙が意識を持った人間を作ったことと関連して、書かれており、面白く思った。

コスモロジーの心理学〜コスモス・セラピーの思想と実践」について2回に分けて書いてきた。自信や「大いなる叡智」、科学と心理学との関係など、多岐にわたる内容であり、どれか1つに興味を持っている人には是非とも勧めたい一冊だ。