2019年1月22日

【N#15】SKIP講演(2)〜『化学農業vs無農薬農業vs有機農業』〜食事の材料をどのように理解したらいいのか?

2019年1月21日(月)、サロン・ZEROにて、一般社団法人SKIP主催でセミナーを開催した。

SKIP主催のイベントで話すのは、世界一周を終えた直後の2015年8月以来(「SKIP講演(1)〜世界の医療を見て回って取得したロルフィングとは?」参照)。

SKIPの理念は、

「SKIPでは健康情報に対する判断軸となる考え方を発信します。この判断軸には善悪をつけません。私たちが考えている健康情報とは、食、薬、運動、病気、波動医療、東洋医学、漢方、鍼灸、ボディーワーク、最先端の西洋医学などです。

これらには絶対的な正しさはありません。それぞれの一長一短をみて、自分の体に合ったものを判断してもらえたらと思います。

SKIPに来たお客さんには自分の体の状態を知ることで、自分らしく生きれるようになってほしいです。自分の体の状態は目に見えてわかる、確かにあるものです。

自分の体の状態を知らないと、セルフケアが必要なのか、それとも治療が必要なのかがわかりません。

そして、SKIPではお互いの健康情報を批判せず、一人一人の意見を尊重します。意見の相違は可能性やコラボとしてとらえていきます」

としている。

ロルフィングを初めて3年半が経過し、改めて食事の大切さも実感。

製薬業界も経験したことから、

「食品と薬について何がわかっているのか?」

食品の広告費が情報産業に匹敵するデータもあり、

広告に振り回され、

「食事について何を食べたらいいのか?」

わからなくなる現状がある。

更に、家計を見ると、食費に対する支出が減少している現実がある。

「どのようにしたら自分で判断していったらいいのか?」

その考えるきっかけを与えるようなセミナー内容をと考えている。

そのようなことを考えている中、SKIPの取り組むと共通項があると実感。一緒にコラボでやっていこうということになった。

そこで、私の方で今回選んだテーマが

『化学農業vs無農薬農業vs有機農業』

1)化学肥料を使った農業は、高収穫、低価格を目指したもの。

2)有機肥料を使った農業は、土、作物、農民、環境、消費者の健康を考えるために実践されるもの。

の目的の確認からセミナーは始まった。

化学肥料のパートは、

基礎知識から始まり、

1)肥料の原料(窒素、リン、カリウム)を海外の輸入に頼っている現実

2)肥料の環境への影響

3)農薬による問題点

等を紹介(化学肥料の詳細は「有機農業の歴史〜化学肥料、農薬、地力低下(欧米)、公害問題(日本)」参照)。

農薬については、

1)医薬品と農薬の違い(医薬品は人へ投与、農薬は自然への影響も配慮する必要あり)

2)農薬の開発は医薬品の開発と似ていること

3)農薬は、除草時間、作業時間を減らす効果があるというメリット

4)農薬は、の審査は様々な官庁(環境省、厚生労働省、消費庁、農林水産省)が関わっていること

5)農薬の使用禁止はどのようにして決まったのか?

等を紹介した。

農薬については、参加者の中で実際農業に携わった方もいらっしゃり、体験のシェアをいただいたことは貴重だった。

最後に、「無農薬」「無(化学)肥料」の表記が農林水産省では禁止していることった。基準が曖昧なのが大きな理由で、今や特別栽培農産物として分類されている(化学肥料と化学合成農薬の使用量がそれぞれ50%以下の農産物)、という「特別栽培農産物に係る表示ガイドライン(農林水産省)」の内容の一部を紹介した。

有機農業のパートは、

1)有機肥料と化学肥料の違い

2)有機JAS認定と有機の推進に関する法律の紹介

3)日本の耕地面積の占める有機農業取り組み面積が0.2%(2016年)

4)有機農業は一部の農薬(化学合成がされていないもの)が使えること

5)有機農業は一部の化学肥料(化学合成されていないもの)が使えること

等を紹介した。

その上で、課題も紹介。

1)有機農業は、家畜の糞(堆肥)に頼っているが、家畜は化学肥料で育った穀物を餌に生育されているケースが多い:有機肥料は安全か?(「トウモロコシは何でできているのか?〜雑食動物のジレンマを読んで」参照)

2)有機肥料で全ての農作物が賄えるのか?(現状は全世界の有機農業取り組み面積は1.5%)

3)突然変異を促す化学物質や放射線をあびた種子(例、コメ、麦、大麦、グレープフルーツ、綿)(過去70年間で2,250種類)を有機農業では使うことができる

4)有機農業で使う有機農薬の安全性の問題

等、必ずしも有機農業=安全ではないことも伝えた。

遺伝子組み換え作物(GMO)のパートは

1)GMOの技術は50年。医薬品では当たり前のように使われている現状

2)1996年から日本で栽培開始

3)GMOについて国はどのような審査を行っているのか?

4)GMOの事例(パパイヤ、トウモロコシ、除草剤耐性大豆)

等を紹介(詳細は「遺伝子組み換え技術と食品〜GMOをどう理解したらいいのか?」参照)

課題として

1)科学のリテラシー(科学技術を信用できるか)→科学の限界を知ること

2)タネと遺伝子は誰のものか?

を取り上げた。

今回は、肥料と作物を中心に、食事はなんでできているのか?を紹介し、みなさんからヒントとなることが多かったというご意見をいただいた。

その後、シェアの時間へ。様々な意見が出て、内容が深まったと思う。

今回のイベントは食事つきで開催。妻の亜希子が、お食事、デザートは乳製品・肉・魚・卵・五葷・白砂糖不使用のものを用意。野菜はほぼ無農薬無肥料野菜を使った。

参加者の満足度が高く、主催者の一人として嬉しく思う。次回も食事について、セミナーを開催しますので、ブログにご案内する予定だ。

最後に、食事メニューを紹介して本コラムを終えたい。

メニューは

*寝かせ玄米
*梅干し
*自家製ぬか漬け
*大根ステーキ
*ワサビ菜と赤人参のサラダ
*豆乳クリームシチュー
*高野豆腐の煮物

デザートは
*長野県の無農薬りんご
*生チョコレート
*全粒スティック