2019年6月24日

【P#44】分子栄養学(3)〜「栄養分析プログラム」の血液検査+有機酸検査について

ロルフィング10回のセッションで身体を整えても、その後、戻ってしまうと感じる方(実際は変化しているのだが・・・)と、そのまま維持される方がいらっしゃる。どのような違いがあるのか?ひょっとしたら食生活や栄養の状態によって決まるのではないか、と最近考えるようになってきた。

一方で、会社員時代、毎年健康診断を受診。健康状態の把握に務めていたが、個人事業主になってからは途絶えがち。

まずは自分の健康状態を把握した上で、私ができることは何かないかなぁ、と考えつつ色々と試みている日々だ。

そこで、まずは健康について改めて考えていくきっかけを与えてくれた一冊の本を紹介したい。

高城剛さんの「不老超寿:手軽な最先端技術が、「100歳で元気」を実現する」だ。

高城さんの本は、以前スリランカのアーユルヴェーダを受けた時(「アーユルヴェーダと体験」参照)にも書いたが、健康について様々な情報を発信されており、お金も数百万円と投資していることもあり、学ぶことが多い。

「不老超寿」では、高城さんが血液中に流れるエクソソーム内のマイクロRNAの検査を行なった際に、超早期段階での膵臓がんを発見したことを紹介。今の医療系の検査(DNAのシークエンサー、腸内細菌の検査等)がどれだけ進んでいるのか?語られている。

一人一人の身体は皆違っている。

「自分の体は、自分がよくわかっている」

と言われているが、

「どのようにして自分の体がわかるようになるのか?」

高城さんは、最新のDNA検査や血液・尿を調べることで、個々の身体にあった食物、サプリメント、水までも明らかになることが出来るという。

分子栄養学については「古典的な栄養学と現代の栄養学はどう違うのか?」「なぜ、今分子栄養学が話題になっているのか?体質の違い、遺伝学」の2回に渡って書いたが、

分子栄養学が発展した背景は、サプリメントが一般の人たちでも手に取れるようになったのが、大きいと思う。

高城さんも紹介しているが、化学肥料や農薬を使ってきたことにより、1960年に比べ、野菜の栄養価が低下している(「野菜の栄養価の低下の問題に着目」参照)。

日本全土の農地土壌が痩せてしまい、食材が貧栄養。せっかく健康を目的に実践しているベジタリアンが栄養不足に陥る事態になっている。

そこで、食品で不足している栄養素をサプリメント(ビタミン、ミネラル)で補うという発想が出てくる。

しかしながら、

「どのような栄養素が足りないのか?」

血液検査をすることでわかってくる。

そこで、今年中に最新の検査を受けようと決意。

高城さんの本で紹介されていた、

1)分子栄養学に基づく「栄養分析プログラム」(25OHビタミンD検査を含む)

2)有機酸検査

の(保険適用外)検査を2019年5月〜6月にかけて受けた。

前者は、個人の栄養状態を全体的に知るための一つの検査で、ビタミンやミネラルの何が不足しているのかが把握できる。この検査については、都内のクリニックへ行き、血液と尿検査を依頼した。

後者の有機酸検査(OAT、Organic Acid Test)は、アンドウ口腔クリニックの「有機酸検査(OAT)の検査からわかること」に詳しく書いてあるので、ご参照いただきたい。

本コラムではそれとは別の角度から説明していきたい。

人間の体を維持するためには、外から食事を通じて、エネルギーを取り入れる必要がある。そのプロセスのことを代謝(Metabolism)と呼ぶ。

参考に、トランスナショナルカレッジ・オブ・レックス編の「DNAの冒険:言葉と人間を科学する」は、代謝についてわかりやすくまとめているのでオススメだ。

代謝には、「同化」「異化」の2つの考え方に分けて考えるとわかりやすい。

参考に

「異化」(Catabolism、カタボリック)とは「身体の中で使えるエネルギーを作ること」

「同化」(Anabolism、アナボリック)とは「エネルギーを使って身体を作ること」

だ。

「異化」とは、消化・吸収されるプロセスと考えることができる。

例えば、食事が口から入り、食道、胃、十二指腸、小腸に送り込まれる。その間、胃酸や膵臓から出る消化ホルモンの力を借りつつ、時間をかけて、食事からの栄養素(炭水化物、脂質、蛋白質)を分解、小腸から吸収できるような形へと整えていく。

細かくみると、

炭水化物(主にご飯)→消化→単糖(グルコース、ブドウ糖)

蛋白質(お肉など)→消化→アミノ酸

脂肪(バター、油など)→消化→脂肪酸、グリセロール

そして、

小腸で栄養素は吸収され、門脈を通って肝臓に一度集められる。

肝臓で、身体内で利用できる形に加工され、肺、心臓を経由し血液を介して、全身の細胞に栄養として送られる。

細胞までくると、

食事→消化→解糖系→クエン酸経路→電子伝達系→ATP(アデノシン3リン酸)

と進み、エネルギーとして使いやすい物質のATPとして蓄えられる。

「同化」は「体を作ること」=細胞を作ること。

細胞は、以下の4つの材料からできている

1)ヌクレオチド(DNA、RNAの材料)

2)脂質(細胞膜などの材料)

3)蛋白質(酵素などの材料)

4)糖(エネルギー貯蔵のために使用)

これらの材料を作り際に、エネルギー源としてATPが使われる。

「同化」と「異化」の2つ段階の途中段階で作られるのが有機酸。

そこで、有機酸検査は、朝一番の尿からでる代謝物と代謝産物を逆解析することで、体内で起きていることを詳しく調べていく。

有機酸検査の面白いところは、カンジダ菌、「腸の漏れ」=「リーキーガット症候群」(詳しくはトンプソン真理子さん著の「リーキーガット症候群」に詳しい)を含めた腸内環境の状態もみれることだ。

有機酸検査の方は、果糖の採取を制限した状態で、早朝に採尿。冷凍庫で3時間保管。宅配便で最終的に、米国カンザス州の「The Great Plains Laboratory Inc(GPL)」に送られて検査を受ける。

それぞれの結果がどうなっているのか、については、もう少しで結果が出揃うので、本コラムでまた書きたい。