2019年6月25日

【N#24】『自分の肌どれくらい知っている?スキンケアの基本のき』〜皮膚の構造、石鹸vs合成洗剤、ケアについて

2019年6月24日(月)、午後8時。サロン・ZEROにて、SKIPとの共催で、化粧品スペシャリストの本庄鉄弥さん(以下、本庄さん)を招いて、

「自分の肌どれくらい知っている?スキンケアの基本のき」

で妻の亜希子の食事付きでの講演を開催させていただいた。

本庄さんをお招きするのは2回目(1回目は「『香りと身体』〜嗅覚や香りがどのように身体に影響するか?何を知っていればいいか?」参照)になる。

最近、男性用化粧品の市場がどんどん拡大している。自分の外見を良くしたいと思う男性は以前よりも増え、見た目を改善できるスキンケアに世の中の注目が集まっていると思われる。しかし、スキンケアと一口に言っても、いったい何をすればよいのでしょうか?特に、男性は何もケアしない人がほとんどなので、理解できないと思う。

例えば、洗顔、?肌にいい洗顔って何?正しい洗顔ってあるの?夏と冬とで同じ洗顔をしても大丈夫?気候に応じてどのような対処法があるのか?

そして、

「洗う」「洗い流す」の違いがあるが、その違いは何か?

等。

私も20代後半の時に、アトピー性皮膚炎を発症。ステロイド剤や保湿剤に頼った生活を送ってきた。その際、自分で情報を取りに行ったとき、肌にあうのは何か?あまりにもドラッグストアやスキンケアを扱う店の商品の多さに圧倒。何がいいのか?保湿、化粧水や美容液の違いもわからないまま途方にくれたこともあった。

そこで、皮膚の基本的なところを知った上で、自分の判断軸を養おう、

という趣旨で今回のセミナーを開催した。

男性と女性では皮膚の老化のスピードが違うが、どのようにして肌と向き合っていったらいいのか?についての説明があったが、肌の構造の違いは、欧米と日本との間で、角質層、皮脂層の厚さに違いがあるため、異なったスキンケアが必要とされると語った箇所が面白いと思った。

例えば、欧米では界面活性剤を使うことで、角質層を厚くしない対策(水分を浸透させピーリングするとか)が取られ、日本は角質層が薄いため、角質ケアに重点が置かれる。

皮膚の基本的な構造は、皮脂線、汗腺、表皮(角質層)と真皮の4つを理解するとわかりやすい。

表皮では、皮脂線から皮脂、汗腺から水がそれぞれ分泌。

皮膚の常在菌が表皮の皮脂と水が混ざったものを栄養にすることで、角質層に皮脂膜が作られ、弱酸性に保たれる。これが皮膚のバリア機能として働く。

合成の界面活性剤は、角質層を溶かす作用が強いので、バリア機能を低下させる可能性が高い。石鹸は通常、弱アルカリ性。顔専用の石鹸の場合には大抵、合成の界面活性剤が混ざっているらしい(界面活性剤とは、油と水を混ぜることのできる物質。石鹸も界面活性剤の一つ)。というのも、石鹸だけだったら、弱アルカリ性が顔に刺激を与えすぎて、赤くなるから。。。といった余談も入れつつ説明していった。

参考に、石鹸は弱アルカリ性だが、水で薄めることで中性に傾き活性を容易に失う。なので、短時間でクレンジング(意味については後述)すれば、汚れのみを取り去るアイテムとして適している

さらに、常在菌は石鹸カスの脂肪酸を代謝できる(元々、皮脂の脂肪酸をエサにしている)ために、洗い残したらがあっても2時間ほどで肌を弱酸性に戻すことが可能

なので、昔ながらのケン化による石鹸の製造は無害ということになる。

しかしながら、石油産業が勃興した戦後は石油工業を中心とした生産コストが抑えられる化学合成の技術が普及。短時間でごっそりと汚れ(汗、過酸化脂質、メイク、埃など)落とすために、石鹸に界面活性剤を入れる製品が出るようになった。

同時に常在菌を一掃。肌のpHを戻す力も失われることから、予め石鹸成分を弱酸性に。原理的には弱酸性バリアで雑菌の繁殖を抑える処方ですが、実際には常在菌コロニーが乱れるために、肌荒れが出てくる

このような知識を持って、何が自分にとっていいのか?判断するといいのではないかと思う。

参考に、ニキビは乾燥で毛穴が塞がれ、嫌気性(空気のない状態)の条件となるので、常在菌の一つアクネ菌が増えすぎることで起きる。

皮膚の奥の真皮では、母細胞があり、血液からの栄養と酸素を使って新しい細胞を生み出し、角質へ移っていく。

そして、古くなった角質が剥がれ落ちて、肌が再生していく。

このように、皮膚には皮脂膜を作る表皮が肌の美しさを保ち、真皮で細胞が絶えず生まれ変わることで、健やかさを保っている。

肌を健康に保つ秘訣は常在菌にあり。

皮膚の常在菌が如何に住みやすい環境を皮膚に整えさせるか

がスキンケアの一つのポイントとなる。

必要なことは

「潤い」

「清潔」

「紫外線から守ること」

の3つ。

ところが、保湿、洗う、UVカットの製品には、石油製品由来のものが多く、それらは常在菌を生きにくくさせる

代表的な成分の具体例が色々と紹介し、下記に一部紹介するが、自分たちでしっかりと何が入っているのか、成分を調べて消費者の一人として、選択していくことの大切さを学んだ気がする。

怖いのは、銅の選鉱(鉱石を分けること)に使われている化学物質が化粧品に使われていることだ。

「トラブルの原因をなくす」「キレイになる力を応援すること」がスキンケアの柱になる。

本庄さんの話で面白かったのは、化粧品選びの際には、優先順位があるということ。

洗うもの、守るもの、育むものの3つのなかで一番大事なのは「洗うもの」と洗い方。

女性の中には、バッチリメイクの方がいらっしゃるが、ゴシゴシと界面活性剤で洗う。そのことで、肌のバリアや水を洗い流すことで、最終的に乾燥肌へと突き進んでいく。

結局は、洗いすぎによる弊害が肌のトラブルの大本に!

驚いたのは、顔をシャワーに直接当てるのもよくないとのこと。シャワーの場合には、15分で1リットルの塩素の入った水が身体内に入ってくる。このれがスキンケアにいい影響を及ぼさないらしい。バケツに水(入浴した水は皮脂が入っているのでベスト)を張って、水を手にとって顔にかけることがいいと話していた。

入浴の効用については、下記のスライドに情報が入っているので是非とも参考にしていただきたい。

さて、洗顔だが、本庄さんが勧めていたのが、「くるくる洗い」。

泡を立てた石鹸を「くるくる洗い」というが、こすらないことがポイント。

石鹸を撫でるようなイメージで汚れ(皮脂)を浮き上がらせて(これを「洗う」という)から、浮き上がらせた汚れを洗い流す(これを「クレンジング」という)。そのことで、バリアを保ちつつ、洗顔ができる。

化粧品選びは、素材選びでもある。紫外線のUVカット、年代別、季節別のケアなどの説明もあり、内容は多岐にわたった。

今回はスタッフを含め15名の食事を提供させていただいた。

今回はデモもあり、本当に面白いセミナーだったと思う。今後とも定期的に健康についてのセミナーを開催していきますので、またご案内させていただきます。

最後に、過去のSKIPと共催したイベントについては以前のブログ記事でまとめていますので、ご参考になれば幸いです。

1月の「化学農業vs有機農業」(「『化学農業vs無農薬農業vs有機農業』〜食事の材料をどのように理解したらいいのか?」参照)

2月の「栄養・サプリメント」(「『食事の栄養とサプリメントの栄養の違い』〜食事の消化・吸収について」参照)

3月の「糖質制限」(「『糖質制限を知る』〜糖質制限をすると何が起こるのか?筋肉が落ちることを含め」参照)

4月の「老化」(『老化について』〜どのように老化を考えるか?〜細胞に組み込まれたプログラムとしての老化」参照)

5月の「香りと身体」(「『香りと身体』〜嗅覚や香りがどのように身体に影響するか?何を知っていればいいか?」参照)