2020年7月30日

【J#67】福岡・長崎・佐賀(2)〜吉野ヶ里遺跡を訪れて〜昔の人たちは何を考えて生活していたのか?

四次元パーラーあんでるせん」(以下あんでるせん)の予約を7月15日(水)に取れたので、ついでに旅しようと、3泊4日の旅を計画をした。

2014年から2015年にかけて25か国65都市に及ぶ世界一周をした際

最も印象に残った場所として、

なんと長崎県の「あんでるせん」だ!

と答えている。

今回も、伺った際の気づきについて「4度目のあんでるせん〜自分が楽しむことが大事+想像力を働かせる」にまとめた。

前回の本コラムでは、佐賀の嬉野温泉、長崎の出島、福岡の茅乃舎を中心に回ったことを「福岡・長崎・佐賀(1)〜嬉野温泉、出島、茅乃舎での気づき」で紹介した。

今回、3泊4日の旅を企画した際に、もっとも行きたかった場所は、吉野ヶ里遺跡だった。

なぜなら、コロナ禍で非常事態宣言が発令中(2020年4月頃)に、様々な本を集中的に読み、古代の人類に興味を持つようになった。

きっかけを与えてくれたのが、

ユヴァル・ノア・ハラリの「サピエンス全史:文明の構造と人類の幸福

だ。

発売当初、

「また、このような本が出たのか!」

といった程度に思っていたのだが・・・。

弟が、

ハラリの「ホモ・ゼウス:テクノロジーとサピエンスの未来」は面白いから読んでおくべき!

と強く勧められ、渋々2017年頃に読んでみた。

当時、邦訳が出ていなく、おまけにオーディオブックで19時間以上かかる。

そのような本にもかかわらず、最初から最後まで飽きさせずにあっという間に聴き終わってしまい、久々に面白い本を読んだと言う爽快感を味わった。

「生物界の中で、なぜ人類だけが世界を制覇し、文明を築くことができたのか?」

人類史、心理学、栄養学、宗教学、経済学、科学等、

ありとあらゆる学問に対し深い知識を持ったハラリさんは、

「答えのない未来をどのようにして考えていったらいいのか?」

考え方を提示してくれる。

例えば、

サピエンス全史:文明の構造と人類の幸福 」では、

7万年前に突然人類に訪れた「認知革命」。

脳の使い方に革命が起こり、

人類は、

共同幻想=「虚構」=「Fiction」

を信じるようになった。

この考えがなぜ、何が革命的だったかと言うと、

「貨幣」「国」「会社」「法律」「神話」「宗教」「言葉」

といったものは、実体のないもの。

人類社会はこういった実体のないもの=虚構を作り出すことで、一つにまとまる。

そのことで、他の動物が到底到達できないようなことができるようになった。

例えば、物づくり、宇宙開発、科学技術等

そして、農業革命で定住し、コメ、小麦、トウモロコシなど育てることができるようになると、養う人口が増え、政治や法律体制が出来上がる。

このような目で人類学を見ていくと、新たな気づきが得られるのではないかと感じ、コロナ禍の時世、NHKスペシャル、大河ドラマ等、過去のNHKの番組を視聴できる「NHKオンデマンド」を中心に人類学=人類の歴史について色々と調べた。

そこで、出会ったのが、

2018年4月8日〜7月15日にNHKで放映された「人類の誕生(3回シリーズ)」だ。

コンピュータ・ゲーム会社とコラボしてフルCGで、過去の人類を再現した「人類の誕生(3回シリーズ)」。700万年前、チンパンジーから人類が誕生した後、様々な人類が生まれたプロセスをCGで再現。

初期の人類が獲得した直立二足歩行は「オスが直立二足歩行で自由になった手で食物を運び、特定のメスに供給するため」が有力な仮説らしい。なぜ、オスが自分で確保した貴重な食物を、自分ですぐに食べてしまうのではなく、メスのところに運ぶのか?このような行動は、ヒト以外の霊長類では知られていないそうだ。メスに食物を供給する見返りとして性的に受け入れることを求める、からだ。

初期の人類の一つハビリスは、石器を発明。石器は、動物の皮を簡単に切り裂き、大きな肉や塊、内臓を取り出すことが可能となる。他の動物に横取りされる前に逃げることができ、かつ、骨を裂いて、肉食動物が食べられない骨の内部にある骨髄を取り出すことができた。また、芋などの地下茎を掘り出せた。このように石器を使うことで、頭を使って、動物の解体や食物確保の方法を思いつくことができ、脳が大きくなっていった。

エレクトスはハビリスから石器の使用を引き継いだが、その利用の仕方を変えた。積極的な狩りに使用。食事も肉食の比率が高まっていった。そのことで、栄養面が充実したのみならず、狩りの成功のため、方法や仲間との連携などで、脳を使う機会が増え、脳が大きくなっていったと考えられている。

その他、ネアンデルタール人とヒトとの違い。なんと、ネアンデルタール人の化石をゲノム解析した研究者がいて、ヒトとネアンデルタール人は同時代にいきたこと、ヒトにはネアンデルタール人のゲノムの一部を引き継いでいることだが、地球の寒冷化や、ヒトはネアンデルタール人ができなかった、数百人規模の集団を作り、助け合う体制を持っていたこと等、「サピエンス全史」でも取り上げられた宗教を含た目に見えない神を信じる能力があったから、と指摘している。

色々と発見の多いNHKスペシャルなので、「NHKスペシャル「人類誕生」制作班:人類誕生」(書籍)と合わせてご興味がありましたら手にとっていただきたい。

 

このような背景もあり、昔の日本人がどのような生活を送っていたのか?に興味を持った。

幸運なことに、旅の最終日に弥生時代の日本人の生活を体感できる「吉野ヶ里遺跡」を訪れることができた。

予想以上に広大な土地に復元された場所は、まるでパワースポット。本当に気のいい場所だった。

1986年から発掘調査が開始、1992年に国営・観光地化が進む。何と、平成30年度入園者数2年連続で過去最高を記録(77万3,969人)している。このような人気なスポットもうなずける。

吉野ヶ里遺跡は合計8カ所に分かれており、歩いて全部を見ようとすると1日かかってしまう。

それぞれの地区がどのような生活を送っていたのか?周りのムラを治めていた王やリーダー層の人々が住んでいた南内郭、儀礼的な話し合いと祖先への祀りが行われた北内郭、国内外から集まった特産品を集め、盛大な市が開かれた倉と市等。

家屋の中に自由に出入りができるので、当時の雰囲気をたっぷり感じることができる。

弥生時代には、中国大陸や朝鮮半島から米作りが行われていたが、それ以外にもさまざまな海の幸、山の幸を食べていたそうだ。小麦、アワ、キビ、豆、瓜、ドングリ、クルミ、イノシシ、鶏、シカ、クマ、タヌキ、イヌ、フナ、コイ、サメ、スズキ、アジ、オオタニシ、カワニナ、ヤマトシジミ等も食べていたそうで、当時の食物も様々だと言うことを感じられる。

人類学のみならず日本のルーツに興味を持っている人は是非とも、一度は吉野ヶ里遺跡は行って欲しい。