2020年8月21日

【Y#88】鼻呼吸からのアプローチ〜アレルギー症状がどう変化していくのか?呼吸からのアプローチ

2020年1月〜4月にかけて、アレルギー性皮膚炎が発症し、取り組んでいた脱ステロイドの生活が振り出しに戻った。

詳しい経緯については「どのように腸内環境を整えていくのか?〜アレルギー性皮膚炎とリーキーガット症候群、上咽頭炎の関係〜自分で検証して行った結果はどうなったか?」に書いた。

アトピー性皮膚炎に対してどのように対処していったのか?本や医療機関に関わった経験を中心にまとめたが、食事や保湿のアプローチだけでは限界を感じた。そこで、原点に立ち返り、何か抜けていることがないか・・・、様々な方からアドバイスをいただきながら、今まで学んだことを振り返っていた。

その中で大きかったのは、TEN主宰のロルファー・佐藤博紀さんからご紹介いただいた「The Oxygen Advantage: The Simple, Scientifically Proven Breathing Techniques for a Healthier, Slimmer, Faster, and Fitter You(邦訳「トップアスリートが実践 人生が変わる最高の呼吸法」(以下「最高の呼吸法」)という本だ。

 

呼吸法について改めて見直すきっかけを与えてくれた。

一部引用すると

「適正な呼吸法なんて、体が知っているはずだと思っているかもしれないが、残念ながらそうではない。太古の昔から現代までの間に、人間の暮らす環境は劇的に変化した」

「そのため、多くの人が正しい呼吸法を忘れてしまった」

「1日に摂取する水や食べ物の適正量が決まっているように、呼吸にも理想的な量がある。そして食べ過ぎが健康を害するのと同じように、呼吸のし過ぎは体に悪い影響を与える」

「慢性的な呼吸過多は「健康状態の悪化」や「体力低下」の原因となり、結果として仕事や運動のパフォーマンスを下げることになる

そしてなんと、

「「不安障害」「喘息」「倦怠」「不眠」「心臓病」といった症状や病気を引き起こし、「肥満」の原因にまでなることがある」

という。

なんと言っても、

「口呼吸よりも鼻呼吸の方がはるかにメリットは高い」

ことを繰り返し繰り返し書いてあった。

睡眠時には、口にサージカルテープを縦に貼って、鼻呼吸にするだけで、翌日の目覚めはよくなる!

等の具体的な方法が書いてあり、早速実践。

2週間程度過ぎたが・・・。

対処療法的だったステロイド剤では決して良くならなかった、皮膚の炎症の改善が劇的によくなった。

たかが、呼吸・・・。

されど、呼吸。初めて呼吸の凄さを実感できた。

考えてみれば、2015年にドイツ・ミュンヘンでロルフィングのトレーニングを受けたときに空気が一変。アレルギー症状も軽快していったことを考えると、空気は身体に影響を与えていることがよくわかる。

「最高の呼吸法」では、

どのように呼吸をしていったらいいのか?

どのように適切な呼吸を評価したらいいのか?

等も書かれている。

特に呼吸法を評価できる「BOLTスコア(体内酸素レベルテスト)」は、体内の酸素の状態が理解でき、このスコアを上げることで、呼吸が大幅に改善していくことが期待できる。

方法は至って簡単で、

1)鼻から普通に息を吸い、鼻から普通に息を吐く

2)鼻を摘む

3)そのままの状態で、ストップウォッチを使い、「息をしたい」という最初の欲求を感じるまで時間を図る

4)欲求を感じた時点で鼻から手を離し、鼻で呼吸を再開する。

起床時(空腹時)に測定するといいらしい。

何回か測定した結果、私は15〜20秒と、「最高の呼吸法」が推奨する40秒に至っていない。

「最高の呼吸法」と「新しい呼吸の教科書:最新・理論とエクササイズ」はBOLTスコアを上げていく上でのエクササイズが詳しいので、ぜひご興味があったら手に取っていただきたい。と同時に私も色々と試していこうと思っている。

呼吸は、酸素を取り入れ(吸気)、二酸化炭素を吐き出す(呼気)ことで生命維持活動に重要な役割を果たす。一般的に酸素に注目されがちだが、血流中の二酸化炭素の濃度もそれ以上に大事だ。

酸素を血流に運ぶのはヘモグロビン。血液から筋肉や各組織に酸素を放出するが、酸素を放出するためには、血流に二酸化炭素があるときだけだ。呼吸過多になると、吐く息が多くなるので、肺、血液、組織を含め二酸化炭素の濃度が通常よりも低くなる(これを発見者に因んで「ボーア効果」と呼ばれている)

二酸化炭素が低すぎると、ヘモグロビンが酸素を手放さなくなり、筋肉を含め身体が効率的に働いてくれない。

二酸化炭素は他に、血液の酸性度(pH)を調整する役割を持っている。血液のpH値は7.365だが、この値から少しでもずれると身体に負担がかかる。

例えば、血液が正常値よりもアルカリ性になると、二酸化炭素を増やして酸性の方向へ戻すため、呼吸が少なくなる。一方で、血液が酸性に傾く(加工食品を食べると酸性に傾く)と、二酸化炭素を体外に出すために呼吸が多くなる。

BOLTスコアは、通常の呼吸の後に、息を止める。すると、二酸化炭素が体内に増えていくことになるが、どれだけの二酸化炭素の濃度に耐えられるのか?を測定している。

呼吸が浅く、慢性的な呼吸過多だと、必要な二酸化炭素まで排出してしまい、脳の受容体が二酸化炭素に対し過敏になる。一方で、トレーニングを行い、二酸化炭素への耐性を高めていければ、息切れをしなくなる。

ヨガでは、呼吸法の一つとして、プラーナーヤーマは、二酸化炭素に対して耐性になるようなアプローチを取ることが知られており、ヨガの実践者は伝統的に行っている(「プラーナーヤーマ・連続講座(4)〜渋谷開催の初日」「プラーナーヤーマ・連続講座(6)〜呼吸」に取り上げた)。今回改めて、呼吸法の凄さを知ったいので、日々の生活に取り入れていきたいと考えている(具体的なプラーナーヤーマのテクニックについては「プラーナーヤーマ・連続講座(8)〜実践を通じて」参照)。

BOLTスコアを伸ばすために大切になるのは、日中も睡眠時も鼻で呼吸することだ。鼻は呼吸のため、口は食事のためにあるからだ。しかし、世の中の大半は口呼吸になっているという。

「最高の呼吸法」では、口呼吸を行う弊害について取り上げている。

例えば、

・子供は猫背になりやすく、気管が弱くなる

・脱水症状になりやすい

・口の中が乾いていると口の中が酸性になりやすい、歯や歯茎の病気になりやすい、口臭の原因になる

・睡眠障害の原因になる

一方で、鼻呼吸をすると

・鼻呼吸は口呼吸に比べ、呼吸の抵抗が50%大きくなることで、呼吸量がへる、体内に取り込める酸素の量が20%増える

・空気が温まり、湿度が上がる(外で6℃だった空気が、喉の奥に達するまでの30℃に上昇。最終的に肺に達する頃に体温と同じ37℃になる)

・空気中のバクテリアや細菌が除去される

・鼻は一酸化窒素の宝庫であり、健康維持に欠かせない。

最後の、一酸化窒素は、肺の中の気道や血管を拡張する働きがあり、様々な利点があり、心臓発作や脳卒中の予防、抗ウィルスや抗菌作用があるという。

私が口にサージカルテープを縦に貼って、鼻呼吸にするだけで、翌日すっきりしたのは、やはりこう言った理由があったのだと納得した。

考えてみれば、食事も新鮮な空気(酸素)とともに体内で消化されなければ、効果が発揮できない。せっかくのいい機会。呼吸に注目して、アレルギー性皮膚炎にどのような影響があるのか?調べていければと考えている。