【R#262】目に見えない「心」より、目に見える「身体」を扱う意味

はじめに

みなさん、こんにちは!
東京・渋谷でロルフィング・セッションと栄養・タロットカウンセリングを提供している大塚英文です。

目に見えない「心」よりも目に見える「身体」を扱う

私は2015年6月より、ロルフィングという手技を使ったセッションを提供している。ロルフィングは、「目に見えない」(=「実体のないもの」)=「心理的なもの」よりも「目に見える」(=「実体のあるもの」)=「身体的なもの」に目を向ける。その中で、注目しているのが「楽な姿勢」だ。

「楽な姿勢」をクライアントさんと共に、見つけることで、結果的に「思い込み」や「心理的」な部分が変化することを期待する。

その中で、注目されるのが「自律神経系」。「自律神経系」とは、自分の意思で働かせることができないが、身体に必要なもの。ロルフィングでは「自律神経系」は「姿勢」と深く関わっていて、姿勢を整えていく鍵になる。

今回は、自律神経系と心的外傷(トラウマ)との関係について紹介したい。

「身体」の自律神経系とトラウマ〜動物を例に

ロルファー(ロルフィングの施術を提供している人)の一人、Peter Levineは、動物を観察して、人にはない特徴を見つけた。

一般的に、動物は敵に遭遇するときに、闘う(Fight)又は逃走(flight)の2つの手段を取るが、その2つを取ることができない場合に、凍りつく(Freeze)という第三の手段の方法をとることが知られている。

いずれの手段も、動物が自らコントロールすることができない、いわゆる「自律神経」が関わっている。

下記の映像では、豹に襲われたインパラが、「凍りつき」反応を示した後、ショックによって生じたエネルギーを震えることで解放していることを示した貴重な動画だ。

動物は、このようにショックによる生じたエネルギーを解放することで、心的外傷(トラウマ)に囚われることなく、生きることができる。

興味深いのは、Levineが着目した視点だ。

トラウマを「誰が何を起こしたのか?」「原因は何か?」を見るのではなく、身体内のショックのエネルギーが中途半端な形で身体内に残ってしまうこと引き起こされると考えた。そして、動物と似たように、エネルギーを全て放出するといったプロセスを経ることで初めてトラウマが完治することを、何例かの患者に治療することで示した。

身体の不調〜トラウマから生まれる可能性

人間は、理性のある脳を持つ。トラウマがあると、周囲の目を気にするため、エネルギーの解放が中途半端になりがち。トラウマという形で、身体に残ってしまう。たとえば、ある出来事を思い出したら、心拍数が上がる、肩が急に緊張する、首が回らなくなること等。

これらの反応は「自律神経系」が起こしているので、自分でコントロールすることが困難だ。ロルフィングの素晴らしいのは、起きてしまった出来事に注目するのではなく、身体内に記憶されている(トラウマの)部位にアプローチ(10回で全身にセッションを行う)するところだ。

その身体内に記憶されている部位に働きかけ、身体を整える(エネルギーの解放も起きるケースがある)。結果として、出来事への反応に対して、脳の神経回路を書き換えることで、自律神経系が整ってくる可能性が高いのだ。

まとめ

今回は、身体と心について、身体からアプローチすることによって、心がどのように変化していくのか?自律神経系とトラウマを例にまとめた。

もし、ご興味がありましたら、体験も行っていますので、ロルフィング・セッションにお越しください!