2016年11月13日

【R#161】Bone Work – Sharon Wheeler(5)〜最終日:Sharonの話(2)

2016年11月13日に最終日を迎えたSharon Wheeler(以下Sharon)のBone Work。無事終了した。
過去に4回、本ワークショップについて書いた。
Bone Work(1)〜初日と2日目
Bone Work(2)〜3日目:ワークショップの雰囲気
Bone Work(3)〜3日目+懇親会:Sharonの話(1
Bone Work(4)〜4日目:クライアントの反応
最終日は、復習に充てて今まで学んだ手技(上半身から下半身まで)をSharonが午前(午前11時半〜午後1時半)、午後(午後2時半〜午後4時半)の2回に分けて行われた。SharonのBone Workの面白いところは手技もさることながら、SharonがIda Rolf博士(以下Ida)からどのようなことを学んだのか、一語一句再現できるところだ。Sharonが聴覚の記憶力が抜群にいいので、一つ一つ語られる物語が本当に生き生き蘇ってくる。
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驚くべきことに、Ida自身のトレーニングの内容のほとんどを個人的に経験した物語を語る形式をとり、解剖学がほとんど出てこなかったという。
解剖学の説明が必要な時には他の人に任せていたというのもあるが、本に書いてあることは事実ではないからという強い信念に基づいているからだと。
午前10時の開始にチェックインを開始。参加者一人一人感じたことを述べていった。その後、復習へ進んでいったが、その間にノンストップでIdaのエピソードを語っているが、その中で興味深かったものをいくつか紹介したい。
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「どのようにしてBone Workが思いついたのか?そのプロセスを教えて欲しい」
というような質問が参加者から出た時に、Sharonは自分自身は諦めなく、執念深いから結果的に手技を身につけたのだと語っていたが、その上に先生のIdaの影響もあるといい、Idaについて語り始めた。
アドバンスクラスのセッションを行っていた時のこと。SharonにはIdaのセッションで受けていたクライアント役の人の変化(例、肺動脈や血管が広がっていくところ)が自ずと見えたという。
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クラスが終わって、IdaにあるがままのことをSharonは語った時、
「私はそれが見えなかったよ」
とIda。
そして逆に
「そのように見えるのならば、是非私のそばにいて見たことをそのまま生徒に語ってよ」
とSharonに伝える。
その後、Idaのそばでトレーニングをサポートするという貴重な機会となり、よりIdaの考え方が理解できるように。
その結果、Idaは常人では見えないものが見えた上で、それが当たり前のように感じていたということがわかってきたという。厄介なことに、教え子で身体に変化があると見えない人がいるとイライラしたというのだ。
「では、Idaが実際に身体を見るためにどういった教育をしたのか?」
と聞いてみた。
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衝撃的な答えが返ってきた。
Put him into water and let them swim or drown(プールに飛び込ませて、泳ぐか溺れるかさせた)。
身体に対する見方をどう教えるのかがわからなかったらしい。
関連するエピソードとして、Sharonが居ない時に、ロルフィングの教え子たちにIdaがなぜSharonを評価するか、ということを語り始めた時のこと。
「Sharonは私と同じように身体が見えるから評価するのだ」
と言ったそうだ。
Bone workをSharonが発見した時に、Idaは見当がつかないと本コラムで触れたが、実際はBoneが変化するというのは語ってはいないが、できたらしい。
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というのも、
折れ曲がった仙骨を適度な圧を加えることで元どおりに戻したということをIdaがSharonに眼の前で示したからだ(Bone Workとは違った形で)。
なぜ、Idaは過去のことや見えること(今でいうスピリチュアルなこと)を一切語らなかったのか。
当時、女性の立場が弱い上に、常軌を逸脱した行為をするとアメリカは訴訟社会。すぐに訴訟になる(精神科医のWilliam Reich(ウィリアム・ライヒ)が米国で逮捕されたというのも大きな影響を与えたという)。
といった社会的な背景があったことが大きかったのではないかとSharonは推測する。
Idaは本当に根は優しい人だったらしい。無意識にトラウマを感じる場所にいた人をそこから強引でも元の場所に連れ戻すということが本当に得意だったと。その上で、興味深いのはユーモアを交えてそれを行っていたという。すごい感情が真っ盛りで、最悪のトラウマの時に笑わせる。Sharonは、その実感として、泥からその人を救い出して、上から下の背景を見せるかのようだったと語っていた。
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Idaは、それを心理学というのはなく生理学しかないのだ(There is no such thing as psychology only physiology)という形で語っている。
それは、
「構造が整えていけば、自ずと感情がリリースするということ」
という意味でもある。
Idaが素晴らしかったのは、その人をもとに戻すと人生を変えるということがわかっていたのだろうとも。
他にも様々なことを語っていたが、スペースの関係上ここまでにしたい。
本当にあっという間だった5日間。雰囲気も最高で、素晴らしいメンバーに恵まれた。主催した日本ロルフィング協会のスタッフの皆さんの素晴らしい運営によって、ワークショップの学びに集中できたことに感謝したい。
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