【R#310】5回目・背骨が伸び、体幹周囲が楽になった〜鈴木佑さん・体験記⑤

はじめに

東京・渋谷でロルフィング・セッションと脳科学から栄養・睡眠・マインドの脳活(脳科学活用)講座を提供している大塚英文です。

私は、2015年6月から、ロルフィングのセッションを提供している。「筋膜」へアプローチすることで、身体の姿勢が整えていくのだが、身体の動きもそれに連動して良くなることだ。今回は、ロルフィングの5回目の体験記を紹介したい。

深層筋へアプローチする〜何が整うのか?

1〜3回は、(身体の外側にある)表層の筋肉、4〜7回は、中心軸を整えるセッションでは、(身体の内側にある)深層の筋肉をそれぞれ扱う。

深層へのアプローチが大事だという理由は、「自分の人生をどう向かうのか?自分の人生の目的は何か?」を意識させてくれ、生き方や心に大きな影響を及ぼすからだ。

4〜7回のセッションでは、以下のような手順で整えていく。

jintaizu_中心軸

4回目で、下半身(内転筋〜骨盤底付近)
5回目で、上半身の背骨の前側(腸腰筋、内臓、横隔膜)
6回目で、上半身の背骨の後側(脛、臀筋群、仙骨、背骨)
7回目で、上半身の肩と首全体

図にするとこんな感じになる。

jintaizu_中心軸_セッション7

5回目〜腸腰筋と内臓を整える

4回目は「内転筋」と「骨盤底」の意識を高めるためのセッションだったのに対し、5回目は、内転筋、骨盤底を経由して、主に身体の前側の施術を行い、上半身を調えていく。

腸腰筋(大腰筋と腸骨筋、小腰筋を含めることもある)は、下半身と上半身を結ぶ唯一の筋肉。上の解剖図が示しているように、背骨の前側に筋肉が着いて(付着して)いる。背骨(腰椎)の前側から骨盤を経由して、足(大腿骨の小転子)まで伸びる筋肉であり、姿勢を維持する上でも大事だ。

腸腰筋は「腸」と「腰」の筋肉と書かれるように、腸と密接な関係がある。例えば、腸の中で便が最も詰まりやすいのは、直腸につながる最後の曲がり角にあるS字結腸。S字結腸は腸腰筋のすぐ内側に存在。腸腰筋が硬くなると、便秘の原因となる。

腸だけではなく他の内臓との関係も面白い。通常、腸、腎臓、肝臓、脾臓、膵臓、膀胱、胃、生殖器等は、呼吸と共に、動いていることが、健康の秘訣と言われている。横隔膜が動くと、肝臓、胃が下記のように矢印の方向で動くのだ。

Movement of organs in breathing

実は、腸腰筋の周辺には、内臓があり、横隔膜とコラボして、内臓に対してマッサージ効果を与える。結果として、内臓が動かしやすい環境を整えてくれるのだ。詳しくは、「「内臓の動き」を整えていく上で「腸腰筋」が大事な理由とは?〜5回目のセッション」にまとめたので、ご興味のある方はチェックください!

BEFOREとAFTERでの変化

薬剤師さんの鈴木佑さんは、定期的に上半身の筋トレを行なっている。筋トレを行うと、体幹が固まる傾向がある。そこで、体幹の周囲の筋肉と内臓周りの動きを良くすることを意識しながら「筋膜」へアプローチした。

具体的には、肋骨の下、指、肘、肩周り、腹筋(腹直筋、腹横筋)への筋膜へアプローチすることだ。腹筋が硬いと、内臓の動きも悪くなり、呼吸が浅く、背骨も伸びず、骨盤も丸まって(後傾)しまう。逆に、腹筋を緩めると、その奥にある深層筋である、腸腰筋が動き出し、自ずと、骨盤、背骨、内臓の位置を調整してくれる。

左の写真において、施術前(BEFORE)では、骨盤が少々後傾しているため、背骨が若干丸まっているんのに対し、施術後(AFTER)では、骨盤がニュートラルな位置になっており、背骨が伸びている。腸腰筋が整えてくれたと考えられるが、右の写真では、中心軸をより意識。内転筋を意識し、足の幅が狭まり、真っ直ぐ立っているように見える。

佑さんからは、背筋が伸び、楽になったという感想をいただいた。

まとめ

今回も佑さんの体験記をご紹介させていただいた。

少しでも、この投稿が役立つことを願っています。